好きなんだけどなんだかなあ
古着屋さん巡りをしてきた。
60年代ぐらいのレトロファッションが好きで、そういう店を色々と見てきた。
見てきたんだけど…私の中の方向性と店の方向性がちょっと違って「うーん」となっていた。
確かに、私は60年代のファッションが好きだ。好きな事は間違いない。モッズもサイケでヒッピーなものも好きだし、カラフルで強烈なポップ柄も好きだ。
だが、日常着となると難しい。
まず、私自身の問題。派手でカラフルな柄を着こなす技量がない。
派手な服を着るという事はそれなりに顔や髪を作り込まなければならないのだが、私はその「作り込む」という作業が非常に苦手で、出来たとしても維持するのが難しく、その時点でハードルが高い。
衣類側の問題は、個性的なのはいいが個性が強すぎて扱いきれないものが多い。
「いや、これユニクロの無個性を合わせても個性が強すぎるわ」とつっこみたくなる。
個性が強いものは着る場面や合わせる服、小物をかなり選び、大抵どう足掻いても浮く。ふとウィンドウを見た時に生じる「自分めっちゃ浮いてる感」に耐えることができる強靭な精神力がいるのだ。
私はこの2つの問題に直面し、60年代のレトロファッションをどう現代ファッションに落とし込むかという事を延々と考えていた。
商品をジッと見ながら考え込んでいる私を見た店員はきっと、異様な感じにギョッとしたかもしれない。だって、ずっと「うーん」って唸りながら同じ商品を見てたんだもの。
「買うか悩んでるのかな?」って思ったのか声をかけてもらったんだけど、「いや、リメイクのいいアイデアが浮かばないかなあって」と言ってしまったので、なんか、すごく申し訳ない気持ちになってしまった。
好きなものとのいい折り合いというものを少しずつ見つけていけたらいいと思う。