おいしい生活
引越しをして、冷蔵庫のない生活をしている。
それでもなんとかなっているのは冬だからだろう。
実家で暮らしている間は野菜を摂ることが難しくいつも体調不良であったが、
独立してからは自己裁量で食事に取り入れる事ができているので前より健康なくらいである。
味噌汁の具も好き好きに、ほうれん草と金時人参であるとか、きのこばかりだとか、新じゃがであるとか、その時安く手に入る物をどっさりと入れて具だくさんにして食べている。
お出汁もほんだしではなく、煮干粉やかつお粉とこんぶで取っている。
角の立たない丸みのある味噌汁になるので、ほっと息をつける優しい味だ。
また、煮干や鰹節を粉にしているので、味噌汁を飲むついでにカルシウムも取れて健康的である。
実家では炊飯器でお米を炊いていたが、引っ越してからは土鍋で炊いている。
米を研いでから30分程で炊ける上に米の甘みが引き立ち、塩むすびにして食べると心から幸福を感じる味になる。
こんなに美味しいのであればもっと早くやっておけばよかったと思う。
吹きこぼれてしまうのはちょっと困ったが、濡らした布巾でさっと拭けばよいので苦にならない。
美味しい物にはひと手間かかるのだから仕方がない。
まな板も前々から木の物を使いたいと思っていたので使っている。
包丁が板にあたる音が優しく、トントントンと気持ちがいい。
味だけでなく目や耳にもおいしい生活をすると身も心も健康になってよいものだ。
と最近になって分かり始めた。