ちょっと失敗と躓きの石
どうしてこんな馬鹿な失敗をしてしまったんだろうと思う事は多くある。
今回は刺繍糸の色の選択に失敗してしまった。
刺している時に既に「ああ、失敗したなあ」とは思っていた。
「でも、最後まで刺してみるか」とも思っていた。
さし終わってみると良く見える時がある。その時がくるんじゃないかと少し期待していた。でも、残念ながら今回はこなかった。
「失敗したなあ」という気持ちだけが残った。
失敗をすると時間を無駄にしたように感じる。
多くの人が挑戦と失敗を恐れるのは時間を無駄にした感覚を持つのが嫌だからだろう。
私だって嫌だし、刺しゅう糸の色の選択や図案の選択の間違いを犯した時にものすごく「無駄にしたなあ」と思うし、実際無駄にしている。
無駄にした結果得るものがあるとしたら「次回はこんな事にならないようにもっと考えよう」という反省と失敗したという経験だけである。
笑い話になるような大きな失敗であれば話のタネにでもできるが、大概は地味な失敗で笑い話にもならず、小石に躓いたぐらいのショックでしかない。
創作や挑戦の中で躓きの石となり得るのはこの地味な失敗なのかもしれない。
地味すぎて笑えないし、地味すぎるが故に自分の無力さと経験値の低さを眼前に突き付けてくる、この小さな失敗。積み重なればなる程、深い傷となっていくのである。
馬鹿な失敗をしたなあ。
本当に、お馬鹿さんだ。もうちょっと色鉛筆とかでスケッチして考えれば良かったのにね。
次はもうちょっと吟味してから刺すようにしよう。