活版印刷のカレンダー
14日に名古屋今池にある〈シマウマ書房〉さんへ活版印刷のワークショップに参加しにいった。
活版印刷に触れられる機会はめったにないので、楽しみでウキウキしていた。
ワークショップを行う2階部分へ上がり、初対面した活版印刷の版には木枠の中に整然と活字が並んでおり、重厚さを感じさせた。
感じさせたといったけど、実際ものすごく重い。木枠の周りは金属でできているから、もう、ずっしりと重い。持ち上げた時に「え!?意外に重っ!!!!!」って驚いたぐらいだ。
最初は既に組んでもらっていた月の分の活版を機械に入れて印刷していくことになった。印刷用の機械は思っていたよりも小柄で(それでも大型犬ぐらいの大きさはあるが)、レバーを引くとローラーが動き版にインクが付き、最後まで引ききると版がセットしてある側と紙がセットしてある側が密着し、しばらく圧力をかけて活字を写すという仕掛けである。
印刷された文字はプリンターとは違うアナログならではのむらがあり、そのむらがオリジナルを証明しているようで、「ああ、これは自分が作ったのだ」と確かに思わせてくれる。
月によって日の並びや祝祭日が変わるので、枠を緩めて活版を入れ替える番になった。
金属活字をはめ込む時に「すと、すと」と音が鳴るのが気持ち良く気に入った。
この「すと、すと」という音が鳴るのは綺麗にハマった時だけで、だいたいは「うーん。入らない」と歯がゆい思いをすることになった。ピンセットもなく全て手で活字を出し入れしなくてはいけないので、「抜けない」「入らない」をくり返しながら組んでいく。
まだ2ヶ月も残っている時点で終了時刻まで残り10分となり、焦りながら活字を入れ替えていた。昔の職人さんも早く組まなくてはならない時があっただろう。焦れば焦る程活字は上手くはまらずズレたり、横に倒れてしまったりした。
参加者も先生も急いで作った結果、事件は起こってしまった。
水無月が10月になってしまったのである。
もう、見つけた瞬間ひえー!である。ひえー!としか言いようがない。
仕事だったら親方にどつかれてしまうぐらいである。
他の参加者の人の水無月も10月になってしまったので、申し訳なさで貝になって海の底に沈みたいぐらいであった。
(後で先生に刷り直してもらうことになった。ありがとう先生)
ワークショップで作ったのは6ヶ月分、残り6ヶ月は既に印刷してもらっており多少のミスはあったけれど、無事12ヶ月のカレンダー作りは終了したのである。
また、先生(野田 ひかるさん)が作ったカレンダースタンドももらえました!かわいい!
私はよく珈琲をきび砂糖で作った角砂糖を入れて飲むのでそれをイメージして選んだ。「これは角砂糖ではない、こっちのほうがずっと角砂糖らしい」とか考えながら、いくつかある黒い四角のスタンドを並べて「角砂糖グランプリ」を開催しつつ真剣に選んだので、この黒い四角のスタンドはグランプリチャンピオンなのである。
そして、選びに選んだスタンドと印刷したカレンダーをセットすると…
とてもステキになったので、早く使いたくてたまらない。
また、活版印刷を体験できる機会が得られたら、是非とも参加したいなあと思った。
今回、活版印刷のワークショップの先生をしてくださった野田ひかるさんは、普段は陶芸家として活躍されているらしい。
先生のインスタグラムを発見したので見てみると、オシャレでかわいらしい陶芸作品が多く載っていたので、是非見てもらいたい。
個人的にこのカップ&ソーサーが好き。塗りが素朴で動的であるのに、白を基調としている為か静かな印象があるのがいいなあと思った。
先生(野田 ひかるさん)のインスタグラム
https://www.instagram.com/caraway03/
シマウマ書房
サイト
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